04
「いきなりだけど、仁菜ちゃんって男いる?」
男?う〜ん
「お父さんは、いますけど」
お兄ちゃんと弟とかは、いないんだよね。だって一人っ子だから。
ていうか、どうしてあたしにそんなこと聞くんだろ?
「そういう意味で言ったわけじゃないけどなぁ…」
先輩は、頭をかきながら困ったような顔をする。
「えっ?」
わからなくて、首を傾ける。
「じゃあ、言い方かえるけど、仁菜ちゃんって彼氏いる?」
か、彼氏!?
唐突な質問にキョドってしまう。
「つ、付き合ったこともないのでいません…」
その前に好きな人が
出来たことがない。
「マジ!?」
先輩は、目を丸くて驚いている。
別に驚くところなにもないと思うけど…。
「は、はい…」
もしかして、いまどき彼氏いないとびっくりされるのかな?
でもあたしに彼氏なんて
一生できないと思う。
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