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「いきなりなんだよ。うるさいな」



「す、すいません!」




そういえば、彼と話の途中で、あたし…倒れちゃったんだよね。



「で、なんか礼はないわけ?」


ニヤリといった表情で彼は言う。


お礼しなきゃ!



「本当にありがとうございますっ!」


頭を下にさげてお礼を言った。



「礼ってそれだけ?」


「へぇ?」


何か、物足りない感じであたしを見下ろす彼に疑問がわいてくる。




ちゃんと“ありがとう”って言ったのにな…。




「他になんか礼になるものってあるんですか?」



首を傾けながら、そう聞く。








「あるよ?ニヤリ」


「そ、それは一体…?」



恐る恐る聞いてみる。






「それは」


「そ、それは…?」




なんか、とてつもなく嫌な予感がするのは気のせいですか?








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