08
それより、
「買い物は、もういいのかな…?」
誰もいない屋上のフェンスに、
もたれながら口にした。
「どう見てもアレ、買い物とかそういうのじゃないだろ」
「えっ?」
すると、どこかから男の低い声が聞こえてきた。
周りを見渡すけど、誰もいない…。
ま、まさか…
「幽霊…!?」
そ、そんなはずない…。
焦るな自分!!落ちつけ自分!!
おまじないをかけるみたいに唱える。
だってあたしは、今まで霊感とか一度もなかった。
なんでいまさら…
「誰が幽霊だって?上だよ、上」
ドスのきいた声が頭上から聞こえる。
[ 9/15 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]