important for me【番外編】

本編からお読みください。
主に医学の知識はありませんので悪しからず。








「疲労が溜まってるんだろう。睡眠不足、あと栄養の偏り。あとストレス。ビタミン剤出しとくからそれ飲んでしばらく休め。」

「わかった。ありがと、ハル。」



フードコープ松岡営業本部火災の事故が終わった。あれだけ大きな火災だったのにも関わらず、死者0人と言うのは凄いことだった。重傷の患者も手術等の治療で回復の見込みだ。

一段落したころ。と、言っても深夜だが。真琴が俺の元へやってきた。(俺があの時呼んだのだが。)診察時間は終わっているのだが特別に診察しているのだ。


「ハルが働いてるとこ見るの初めてだよね!」

「ああ。まあ、あたりまえだ。」

「ハルちゃん先生カッコいいなー」

「茶化すな、バカ。」


今日の事故で改めて真琴の大切さに気付いた。今まで忙しいから、と言う理由でなかなか会わなかった、と言うより会えなかったが、これからはもっと時間を割こうと思う。


「…最近忙しかったのか?」

「うん。休みほとんどなくって。…これからどうなるんだろう。」

「まぁ、時間が解決してくれるだろう。とりあえずお前は今は何も考えるな。心配するな。それがストレスの原因になるんだ。」

「…そう、だね。ありがと。」


真琴は事故の起きたとき、現場にいなかった為、直接の外傷はないが、それなりの精神的ダメージはあるようだ。そりゃそうだ。やっと働けることになった会社が今は真っ黒な灰になってしまったのだから。


なんとなく暗い雰囲気になってしまったので話題を変えることにした。


「お前料理下手だったよな。ちゃんと食ってるのか?飯。」

「う、ん……まあ、一応?」


目が泳いでいる。バレバレの嘘だ。相変わらず、わかりやすい。真琴のことだからそうだろうと思ったが、ここは医者として、食生活の注意もしなくてはならない。栄養が偏ると大きな病気に繋がりかねないからだ。現時点で案の定真琴は体調を崩している。


「ハァ…。ったく、お前はもう…」

「ご、ごめん、ハル」

「俺に謝らなくていい。…料理教えてやるから、うちに来い。」

「…え、いいの?」


目を輝かせる真琴。幸い、明日は久しぶりのOFFだ。真琴も自動的にOFFになるだろう。(仕事があっても休ませたが。)料理を教えるのにはもってこいだ。


「あぁ。着替えてくるから、待っとけ」

「うん!」







今までは守ることばかり考えていた。大切な人は生きていてくれれば、それだけでよかった。でも、今回の事故で気付かされた。大切な人は、守るだけじゃなく支え合うこと。大切な人の傍にいつもいること。

だから俺は、これからも大切な人を守り、救って支えられ生きて行く。

もう、絶対に手離さない。





important for me ((is Makoto))

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