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1/6〜



 
@げきりんで新年会(忘年会の続き)


「この間は飲み過ぎたから今回はオレンジジュースにしときます」

「ぼくチューハイ」

「はあ…」

まったくですよ。
前回はあなた方のせいで散々でしたからね。少しは隠忍自重という言葉を覚えて下さいまし。

「どうしたのノボリったら溜め息吐いて、恋でもしてるの?」

「…いえ」

わたくしの気苦労もしらないで…。
なにが恋ですか。あなた方の世話で恋なんて現を抜かす暇がないのですよ?

「そう?つまんないの。そういえば2人は今年の抱負決めた?」

つまらないと言われましても…。

「わたくしはこれからも仕事に打ち込んで「はいはいわかったから!ぼくは今年こそは色違いのデンチュラ6体ゲットする!」

クダリは人の話しを遮って…。
第一もう色違いのデンチュラは3体持っているではありませんか。

「そうかそうかー」

「そういうあなた様はどうなんですか」

「何が?」

「今年の抱負、です」

「ああ。私は温泉旅行行くのが今年の抱負」

「温泉いいなー」

「旅行など無理に決まっているではないですか」

「な、なんで!?」

「あなた、仕事はどうするつもりですか」

「……」

何も考えていなかったのですね。
わたくし達サブウェイマスターは一日だけは何とか休みを取ることは可能ですが、旅行となると二日は休みを取らなくてはなりません。

「無理に決まっているでしょう」

「…はい」

「元気だしてっ」

「クダリぃ」

「よしよし」

クダリが頭を撫でている光景を見ながら手に持つグラスの中を傾ける。

「…わたくしもクダリも本当ならば行きたいのです、我慢なさい」

「うん…。あーあホウエンのフエン温泉が懐かしいよ」

遠くを見るようにしてぽつりと呟いた言葉をわたくしとクダリは聞き逃しませんでした。

「だからってまた旅に出たら、」

「駄目ですからね」

「わかってるよ。今は仕事があるからね、うん、仕方ない」

何回も頷いていましたが、わたくしの中には不安な気持ちが渦巻いていました。

「わかっているのならいいのですが…」

(どうも心配です)