お隣さんの第一印象

翌朝、私は羊羹片手にお隣さんを訪ねた。

ピンポーン

あー、優しさ人だといいな。女の人かな、それとも男の人?ノボリさん情報だと赤ワインが好きらしいから成人してるっていうのは間違いないと思うんだけど。

ガチャリ

「あ、昨日隣に引っ越してきた者ですが」

「ああ君が」

お隣さんの第一印象は…髪型すごっ、でした。

いや、だってあれどうやったらああなるの!? なにあれ両サイドの髪、後方に尖ってるけど! おかしいでしょ!!

「どうかした?」

「へっ、あ、すみません」

ついまじまじと見てしまった。

気にしちゃ駄目だ。見ちゃ駄目。自然に振る舞わなくちゃ…私なら出来る、大丈夫。

「つまらない物ですが、よろしければどうぞ」

慌てて手に持っていた羊羹の袋を差し出す。
……この人、羊羹って感じじゃないな。羊羹食べてるところ想像できない。確かに赤ワインが似合いそうだ。
羊羹<赤ワイン。

「わざわざ悪いね」

「いえ、それじゃあ」

近所挨拶という任務を無事に果たし、さっさと隣の自分の家に引っ込もうとする私。

「あっ」

お隣さんの声に振り向く。

「私はギーマ。何か困った事があったら頼ってくれて構わないよ」

ふっと笑みを浮かべるお隣さん改めギーマさんを見てやっと髪型以外の事を思った。

「カツキです。これから宜しくお願いします」

なんかエロい雰囲気を持ってる人だな。
でもかっこいいかも…。


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