この世界にもし神様がいるとしたならば、私は全力で叫びたい。
「おい、ここは一体どこだ?」
神様グッジョブ!
「…おい!」
目の前の青年を見つめて、私は心の中で叫んだ。なぜってアンタ、私の目の前にはマシューが、あのマシューが青筋立てて立っているんですよ!
…ん?青筋?
「聞いてんのか!」
「イタッ」
ぺしっという効果音とともに頭に鈍痛。殴られた。
「な、殴ることないでしょ!」
「人の話を聞かないお前が悪いんだろ?」
そうかな?誰だってマシューが突然目の前に現れたら見惚れると思うんだけどな。
………あれ?
「なんでここに居んの?」
「…………だから、そもそもここはどこなんだよ…」
なんて、妙に疲れた様子でため息をつく彼も非常に男前な訳であります。
「…で、お前の説でいくと俺はどこか異世界の人間、ってことになるのか?」
「そう!その説が有力」
それにしても…なんて美味しいシチュエーションなんだろうか。胡座をかいてなにやら思案しているマシュー。
こ、腰…!ヤバい、萌える…、本当神様グッジョブ!ヨダレ出そう…あああ、めっちゃ抱きつきたい!
「なぁ」
「へ?」
「お前…変態って言われたことあるだろ」
おやおや、何を言うかと思いきや。失礼しちゃうなぁ全く。
「よく言われるっつか自称変態です!」
「……あ、そう(なんで俺こいつのところに来たんだろう)」
何故か涙目のマシューは無視して。いや、それもすごくそそるんだけどこれ以上は私の沽券に関わるしね!
「とりあえず元の世界に戻れるまでウチに居てね!」
「……まぁ、他に行くアテもないしな」
マシューが仲間になった!うは、グッジョブ私!
→