姉主

2018.08.14 Tuesday


弟の厨二病が始まったのはいつ頃からだっただろう。わたしたち姉弟は昔からあんまり似てはいなくて、一緒に遊ぶことも多くはなかった。けれど、事あるごとに姉ちゃん、とわたしを呼んで金魚のフンよろしくぴったり後ろについていた三成。思春期なのか中学に上がるころにはめっきり話すことも少なくなってしまった。
そんな彼が。

「斬滅してやる…!」

近所のお祭りで友達を待っていると、酔っ払った若い兄ちゃんに絡まれて困っていたところへ先の三成だ。どこで覚えたのか、といわんばかりの身のこなしで酔っ払いを倒し、中学生にあるまじき迫力で凄んでいる。やだ、姉ちゃん怖い。そんな子に育てた覚えはありません。


みたいな。

BACK

「#学園」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -