俺の隣で眠る大好きな君。この安らかな寝顔は俺しか知らない宝物。なまえの全ては俺のもの。
「大好きだよ…」
さらさらな髪の毛。長い睫毛。小ぶりな鼻にほんのり赤い頬っぺた。薄く開いた唇も、呼吸の度に上下する胸も、手も足も全部俺のもの。それは声だって笑顔だって入る。
「…寝顔も、可愛い」
その寝顔に小さくキス。面と向かってすると恥ずかしがっちゃうから。そのまま首筋までたくさんキスをする。俺のだよって印を付けたいんだ。白い首筋を少しきつく吸い上げて、赤い鬱血痕を残した。これでまた一つ、俺のものだって印が出来る。
「ん、…音也…?」
「あ、起こした?寝てていいよ」
「うん…」
なまえの寝惚けている時の顔は本当に可愛い。これは俺だけが知っていること。だって他のやつらは知らなくていい事だから。独り占めする事は別にいけないことじゃない。
「…大切なものほど、隠したくなるよね」
だから俺はいつもいつまでもなまえの全てを独占し続ける。例え何と言われても。好きな子を独り占めして悪い事なんてある?ううん、あるはずなんてない。
俺はそっと目を閉じてなまえの隣で眠りについた。