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いずなさまへ!






何をこんなに緊張しているのか。俺らしくもない。…とは言え、男にとってこの日がどれほど大切な事か。相手に一生の思い出にしてやる事が出来るのか…全ては俺の手腕にかかっている。


「真斗、お待たせ」
「っああ、いや…待ってなどいない。気にするな」
「そう?嘘臭いけど」
「…そんな事はない」


実際は1時間前から着いていたが、なまえが到着したのだって待ち合わせの10分前だ。なんて事はない。


「それにしても…こんな高級レストラン貸し切っちゃって良かったの?」
「ああ、これくらいせねばお前と二人になれないからな」
「…あーもう、照れるなあっ」


なまえが席についたところで、俺は更に心拍が上がったのを感じた。動揺するな聖川真斗、そしてそれを悟られるな!
俺は膝の上で手を握り締め、そっと口を開いた。


「なまえ、その…俺たちは付き合って何年になる?」
「え?えっと…確か、5年、くらい?」
「ああ。それで、そのだな…そろそろ、俺たちも…!」


俺は勢い余って立ち上がった。驚いた表情で俺を見上げるなまえに近付き、そっと膝を折った。そのままなまえの体を俺の方に向け、左手をとる。
深く息を吐き、吸って…そして俺はなまえの目を見つめた。


「結婚、しよう」
「え…」
「俺もお前を養えるくらいは稼ぎが出来た、だから…俺の嫁に来てはくれないか」


着ていたジャケットのポケットから小さな箱を取り出す。その中のリングを、なまえの左手の薬指にゆっくりとはめた。


「必ず大切にする。このリングにかけて」
「う、うそだあ…」
「嘘じゃない、本当は食事が終わってからにしようと思っていたのだが…気ばかりが急いてしまった。…こんな俺でも良いか?」
「っもちろん、わたしを…もらってください…!」


そう言って俺に飛びついてきたなまえを受け止め、俺は強く抱き締めた。愛している、どこまでも。大切にしていくから、だから俺の傍でずっと笑っていてくれ。








プロポーズネタでした。…とにかく鈴村さんおめでとうございます!←
真斗はこういう時なんか凄いそわそわしそうじゃないですかという感じで(笑)
リクエストありがとうございました!







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