昨日一日をほとんど保健室で過ごしたわたしは、この日春歌ちゃんとある約束をしていた。レンはわたしが倒れている間に、なんと春歌ちゃんと友千香にパーティーの事を説明してくれていたのだ。音也と真斗も先生に許可を取り、6日の日のSクラスの使用許可を取っていた。わたしだってやれる事をやらなければ。主催者であり、トキヤのパートナーなのだから尚更だ。


「頑張りましょうね、なまえちゃん」
「うん!さいっこうの曲にしよう!」


今日わたしと春歌ちゃんがする事はバースデーソングのアレンジ。既存の曲にわたしたちなりのアレンジを加えて、皆で歌い上げるのだ。なんて素晴らしいアイディアだろう!


「ここのメロはゆっくりとして…」
「じゃあサビにかけてテンポをあげますか?」
「ううん、それだと単調だから強弱つけよう」
「はい、ではここはクレッシェンドで」
「流石春歌ちゃん、わかってるぅ」
「そ、そんな…」
「あ、でもここ、ここはピアノでもいいかも」
「極端につけるんですか?でもメリハリがあっていいかも…」


それからうんうんと二人で考え試行錯誤した結果、最高のバースデーソングが完成した。これはきっとトキヤもびっくりするだろう。わたしと春歌ちゃんは出来上がった音源を持ち、皆が待機しているAクラスへと向かった。







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