千早は今頃どうしているだろうか。明日の受験の事を考えて眠れないでいるかもしれない。いや、あれで案外図太い所もあるからもう寝ているだろうか。私はHAYATOとしての仕事を終わらせ、自室で一息ついているところだった。
受験の前日に詰め込んでもいい事など有りはしない。しかし自分の事よりも千早の事を考えて落ち着かない気持ちになるとは…私もまだまだ、という事でしょうか。


「激励でもした方がいいのか…いや、返って迷惑にでもなれば…」


ああこんなに頭を悩ませる事になるとは、本当に困ったものだ。しかしこのまま悩み続けるのは私にもよくはない。私は携帯を開くと、千早にメールを打った。


「…こんなところでしょうか」


これが激励、と言えるのかは私にもわからないがそれでも気休めにはなるだろう。送信ボタンを押し、私は体を休める事にした。
ベッドに体を埋め、静かに目を閉じる。思い描かれるのは、久しく会っていない、彼女の姿。








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