十人は確実に入れ代わっている。




定期的に入れ代わる立花の見分けの付け方は、髪の長さだけだ。
髪が長くなっていたらそれは違う立花であって、前の立花は大体炭になっている。
入れ代わるのは、用具委員の一年坊主と出掛けた時だ。たまにそれ以外でも入れ代わっている。
確認出来ていないのに確定するのは忍者としてよろしくない。間違った情報を仕入れるのは酷いミスが起こりえる可能性が高いので、自分の目で確認できた事を信用する事にしている。
だいたいが用具委員の一年坊主に聞くと立花がどういうふうに行動したかわかるので、今日立花とどこに出掛けたか聞き、道順そのままで歩いて行くと爆発跡がある。
爆発跡の近くを歩きまわると見た目では全くわからない、柔らかい地面があり、そこを掘ると立花の炭が見つかるのだ。
毎回何事もないような地面に直されているのを見て、流石穴掘り小僧の先輩であり、作法委員長なだけはあると感心する。
掘り返したあとは、元通りただの地面にならしたあと、線香を焚いて帰っている。

今まで気付いたものを数えると、立花は十人は確実に入れ代わっている。



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