わ
くの一教室に天女様が入り浸るようになりました。
天女から離れた忍たま達は、何故会えないのか?と悩んでいる…という訳ではないらしく、なんで会いに行ったんだ?
と悩んでいるらしい。あらあら。毎日会いに行かないと溶けてしまう程度の色だったのね。
けれど、逆にくのたまが天女様の術にハマってしまった。これはいけないわ。どうしようと頭を悩ませる。
「…どうした、綾瀬」
「あら、もんちゃん?別にどうってことはないんだけど…ちょっと、ねぇ」
「あの女のことか?」
「そうなの…ねぇ、もんちゃん」
「なんだ」
「手伝ってくれないかなぁ…私のこと」
「ばかたれ。おまえの願いを聞かなかったことがあるか?」
「…ないねぇー」
ぎゅっと優しく伸ばされた力強い手を握って、ニッと笑った。
もんちゃんと私が手をつないだらこわいものはないわ
さぁて、くのたまの子たち、実習のはじまりよ。
色を持つあなたたちが陥落するなんて許されないこと。
想定外だったけれど、実習授業だと思えばいいじゃないの。
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