し
忍たま達は手裏剣を一ヶ所に集めて去って行った。
気配を探って、誰もいない事を確認する。居たとしても六年か、教師だろう。
手裏剣の数を数えて懐に戻し、天女様を抱きあげた。
「ひゃっな、なに!?」
「くの一教室までの道は罠が多くて危険なの。歩いてもいいのだけれど…一歩踏み外すといけないから…嫌かしら?」
「むしろお願い!!」
抱きあげついでに、天女様が懐に何か入れていないかを確認する。
特に何も入っていないようだ。これなら平気ね。みんな安心して歓迎するでしょう。
地面を蹴って、くの一教室へと進む。
この道は直ぐに後輩が罠を仕掛けるから、もし六年が追いかけてきても罠にかかるだろう。用心深い?いいえいいえ。今の状況では普通の事です。
「こ、ここがくのたまの!!」
「ふだん天女様は忍たまの方にいらっしゃるから初めて来たでしょう?」
障子を開くとあら不思議、にこにこ顔で歓迎ムードのくのたまがいらっしゃるわ。
さぁ、みんなを信頼してちょうだいね?それが一番ですもの。
私だって人を殺すのは好きじゃないわ?
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