久々知相手主人公視点

経営学を大学で学んで、卒業した俺は実家の豆腐屋を継いだ。

もとから実家を潰してたまるか!という思いで経営学を学んだのもあるが、俺から豆腐は切り離せない存在だった。

物心ついた時から豆腐を食し、忍者みたいな変な格好をした夢の中でも豆腐を食し。

寝ても覚めても豆腐のことばかり考える俺は豆腐廚だ。ガチで。

中学生の時にこの異常なくらい豆腐が好きな自分がおかしいという事に気づいたが、別に犯罪を起こすわけでもないと結論をつけて放置した。


豆腐廚だということに気づいたのは中学校の修学旅行で一日豆腐を食べなかった時である。

豆腐・・・とひたすら呟きながら変な動きをしていなくなった俺は大変気色悪かったらしい。

俺は覚えていない。

が、気づいたらホテルを抜けだし、ホテルの近くにあった商店街の豆腐屋さんの前で豆腐をむさぼり食っていた。

俺にとっては豆腐うまかった。という思い出だが、友人達にとってはトラウマらしい。
失礼な話だ。


そんな豆腐が好きということ以外では別になんの変哲もない俺だが、最近彼女ができた。

初カノである。


俺が実家に就職して、練習しまくった豆腐をはじめて売りに出すことになったあの日
ドキドキしながら裏で鍋を洗っていたら、親父が、お得意様が呼んでるから表出ろと言った。

俺の豆腐なにかやばい感じしたのか・・・!超こわい!

ビクビクしながら表に出ると正統派美少女がそこにはいた。

久々知兵理は顔に似合わず大きな声で、


「俺と豆腐を前提に結婚してください!」


と言った。ちょっと違ったかも知れないけどそこが強すぎて思い出せない。

話していくあいだにどんどん電波っぷりがあがっていく彼女に俺どーすりゃいーの

よくわからないまま久々知兵理は、その日は帰って行った。

毎日毎日俺の元に豆腐を買いに来る彼女に、電波だが健気だ・・・と心打たれて俺はロリコンというステータスを手にいれたのであたたた・・・近所の人の目が痛ひ。

久々知ちゃんご近所さんに好かれすぎだろ。

うちの兵理をとりやがって、この泥棒猫!!って目で見てくるんだぜ、ひでー話だ。




→あとがき 

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