やばい。馴染めない。

クラスの中で、保健委員に任命されたのはまぁ、嫌だけどまぁ許す。

けれど、まわりに居る子で遊ぼうって子がいないのだ。私の今のコミュ力は底辺で、返事が遅いし、声も小さい。

元気の塊のは組に何故なった!と言ってもいいくらいの勢いだ。

お前、ろ組に行けよー。とか軽度の悪口をよく言われる。い、イジメよくない!

って、これは私が悪いんだけど、どうすればいいのかわからないのだ。

ウジウジウジウジ悩みながら、今日も誰とも話せなかった。と部屋に戻って不貞寝した。


「おい、おい!!」


「……は、い?」


「お前起きろよ!!今から遊びに行っからな!」


「…ぇ?」


「声がちっけぇんだよ!!もっと大きく喋りやがれってんだ」


「も、申し訳ございません」


寝ていた所を、いきなり叩かれ起こされる。

誰かと思ったら、同室者の子だった。因みに会話は初日の挨拶のみ。

心の中ではベラベラ喋っていた私だけど、向こうは喋らない私にイライラしていたようで、ぶっすりとした顔をして無言になってしまった。

この部屋超静かーって部屋を作りだしていたのだけれど、これはどういう事なんだろ。


「タラタラしてんじゃねーよ!!あと、敬語すんな!うぜぇ!!」


「ぇ、えっと…ご、ごめんなさい」


「ごめんなさいなんて、男らしくねぇ!!すまんだろ!すまん!!」


「す、すまん…?」


敬語をするなと言われて、謝ったら、更に怒られた。

え、喋り方がうざいって!!私、男になってからずっと敬語を教育されてきたんですけど!!

かといって心の中で普段使ってる言葉を使っても怒られる。私はそこまで女の子らしい口調じゃないのに、どうすりゃいいのよ。


「さっさと起きろ!準備しやがれ!」


「な、なんで?」


「はぁ?最初遊ぶつっただろうが!テメェの耳はゴミクズか!!」


すっごい口悪い!この子やばいくらい口悪いよ!!

罵られて、すぐに服を整えて髪を結んだ。服は制服でいいらしい。

手をすごい勢いで引かれて、引きづられないようについて行く。


「…ど、こで遊ぶの…?」


「女みてぇな口調やめろ!きめぇ!!裏庭でドッジボールやんだよ!」


「で、でも、この口調やめたら、どんな喋り方すればいいかわからないよ」


「俺のマネすりゃいいだろ!俺はおめぇの敬語が気にくわねぇ!女みてぇな喋り方も気持ちわりぃ!」


えぇー…

ぷんすか怒鳴りながらも私の手を離さない同室者、夢飼町数寄(むしまち かずより)に若干引きつつ、私を輪の中に入れてくれようと頑張ってくれていると勝手に解釈

なんでこの時代にドッチボールがあるのだろう。なんて事はもう無視して、遊んでいる連中が見えて慌てて口を開いた。


「夢飼町くん、私を仲間に入れていいの?」


「くん呼びなんて気色わりぃ!名前で呼べ!!俺もお前のこと名前で呼ぶ。仲間に入れたくねぇなら誘う訳ねぇだろグズ!!」


「ぅ、あ、ありがとう!」


「おーい!!二助連れてきたぜー!!」


ぶんぶん手を振って連れてきたぞーと注目を集めた。

ちょっと恥ずかしいが、ぼっちから脱出できる切っ掛けになるのだったら我慢するわ!


オリキャラ設定
夢飼町数寄(むしまちかずより むし ちょう すき 虫超好き)生物委員
男が女みたいな喋り方をするのが気にくわない。いつも怒鳴ってて口も悪いけど優しい。



主人公の喋り方は女中さんをマネしてるので、ちょっと変な敬語です。

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