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「#エロ」のBL小説を読む
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「ババンババンバンバン♪ババンババンバン♪」
「……」
「ババンババンバンバン♪ババンババンバンアービバノンノ!」
「おーい?」
「いっいゆっだっな、あはは〜ん、いっいゆっだっな、あはは〜ん」
「おい、なまえ」
「おわっ、どうしたのカミュ。入ってきちゃダメだよ」
「入んねーよ」
「……?じゃあなんで…?」
「全部丸聞こえだから、言いに来たんだよ」
「ああっ!もしかしてうるさかった?ごめん、癖で……」
「いや、それは別にいいんだけどな…あれだ、恥ずかしくとかねえのか?」
「む…むむむ…」
「オレに聞かれて恥ずかしくなきゃいいんだけどよ。後でとばっちり食らうのはこっちだし」
「むむむむむ…」
「なまえ?」
「うううダメだよ〜、そう言われると恥ずかしくなってくるからやめてよ〜」
「はぁ?おいおい…」
「え〜ん!!呑気に歌い過ぎた〜!カミュに聞かれた〜!!」
「まあ、そうだな。いい歌声だったぜ、なまえちゃん?」
「うぐぐ〜!不覚じゃ〜!」

・・・

「そうは言うけどさ、カミュはお風呂で歌ったりしないの?」
「オレか?歌うもなにも、お風呂に入る習慣は無かったしなぁ…旅をしてるもんだから水浴びしたり宿でシャワーを浴びたりはしたが、浴槽に浸かる機会はこんなに頻繁には無かったぞ」
「へえ〜そうなんだ」
「……まあ、だからといって歌を歌わないわけじゃねえけどよ」
「えっ!」
「なんだよ」
「どんな歌を歌うの!?」
「どんなって言ったってよ…オレが知ってる曲だよ」
「おお……」
「なんだよその目は。まさか歌ってくれとか言うんじゃねえだろうな」
「うん!!」
「……」
「聴きたい!カミュの歌!」
「……マジか」
「そうだよ、マジマジのマジだよ!ほらほら、お風呂入ってさ!気持ちよーくなって来た所で歌ってよ!」
「はぁ〜…世話焼いて言うんじゃなかったな…」
「ほらこれタオル!着替えはあっちにあるから!ね!ね!」
「ったく、わーったよ!歌ってやるから待っとけこんにゃろ」
「やった〜!やったやった〜!!」
「その代わりあれな、明日のオレのメシは多めで頼むわ」
「むっ、しょうがないな〜承諾致しました!」
「うし、一丁やるか」
「……あっカミュ!」
「あぁ?なんだよ」
「合いの手とかいる?」
「……いらねぇ」

・・・

「オレ達はぁ〜海のぉ〜オトコぉ〜♪海のオトコにゃ〜♪」
「(どっかの民謡にありそうな曲だ…)」




2019/11/21