美しい毛並み
雄雄しき四肢
気高き瞳に宿すは月光
その瞳は金色に輝いて
何者にも侵し難い空気を纏う
嗚呼 あなたはなんて気高いのだろう
その孤高の瞳が輝いて
私は今にも飲み込まれてしまいそうだ
孤高が故に
崇高が故に
あなたは恐れられ 畏怖された
その結果が呼び起こしたものは
───破滅
気高く崇高で何者にも屈しないあなた
それ故にあなたは蟻の群れに飲まれて消えた
それでもあなたは気高きまま
今も私の心に宿っている
あなたは消えても今もなお残る崇高さ
そうしてもういない貴方を月を見るたびに想うのだ
気高きあなたの強き瞳を
その 凛々しさを
消えてもなお
心に焼き付ける
あなたの気高さ
絶滅種、日本狼
2008,1,19