4*

真っ青な空の下の、太陽が煌々と光り輝くお昼時。
花壇の上で土まみれになりながら絡まり合う2人の男の姿は、異様なものでしかない。


付属品の猫耳と尻尾を舐めたりこねたりしながら、もう一時間以上も前立腺が腫れて浮き上がるまで擦り続けた。
俺の腕に絡まる尻尾が、刺激を与えると縋るように締め付けてくる。

それが満更でもない俺はやっぱりどうかしてる。


だいぶ緩んだそこは指を3本もくわえ込み、出し入れする度に締め付けてくる。
赤い襞がめくれ上がる様子が淫らだ。


ああ…、出来ることなら一晩中こうしていたい。


ブブブブ…っ


ふと制服のズボンの中のケータイが震えた。
だがしかし今はそんなことに構ってる暇はない。

俺は気付かない振りをした。


「んあっあっ、お、おかしくな、、あっあーっ……な、そこばっかっ、」

「うるせえ。ずっとイキっぱなしのくせに文句言ってんじゃねえよ」

「あ、あっ、や、あっんああああーっ」


未だ震え続ける携帯に気づかない振りをして、コリコリに出っぱった前立腺を人差し指と中指で挟んで揺すってやれば、またイったみたいだった。
ちなみに前には触れていないので一度も射精出来ていない。

腕を縛られたまま胸に付くほど足を折り曲げた体勢は普通ならすぐに音をあげるはずなのに、特に苦しそうでも無く、ぐったりと力を抜いて、今はもう素直に快感だけを追っている。
体が柔らかいってのは結構興奮するもんだな、と自らの認識を改めた。

さっきからケータイのバイブレーションが一度止まり、また震え出すのを繰り返している。


いい加減そのしつこさにイライラして、勢いよく藍沢の中から指を引き抜いた。


「―――っ!」


ケツのポケットに突っ込んであったメタリックブルーの携帯を片手で開くと、ディスプレイには“英 キイチ”の文字と見慣れた数字の羅列。


「チッ……なんだよ」

『ちょっと!なんで出ないのさ!!』


男にしては少し高め声がスピーカーを通して鼓膜に直接響いて思わず顔をしかめた。


「うるせえ、俺は今忙しいんだよ」


ふと藍沢を観察するように見る。
焦点の合わなくなった視線をさまよわせて賢明に乱れた呼吸を整えているみたいだった。
ろくに力なんか入らねえくせに閉じようとしている生っ白い足を無理矢理開かせる。


「誰が閉じて良いっつったよ。おら、広げてろ」

「あ…っ、ちょっ」


M字に広げた足の付け根の性器は、硬度をたもったまま真っ赤になって物欲しそうに涎を垂らして、ケツ穴はくぱくぱと開いたり閉じたりを繰り返してる。

親指を使って尻の肉を広げてやれば、淫靡な赤く熟れた内壁が露わになる。
それを親指でぐるりと撫であげるときゅっと締まり、期待してるように腰が揺れた。

藍沢の意外な行動に思わず視線を上げれば、自分の行動に吃驚したみたいな顔で目元を真っ赤に染めている。
その後で藍沢は恥ずかしさに耐えるように力一杯目を瞑った。

自信なさげに揺れて、いじめてくれと訴える瞳は今は隠れて見えない。


「や…っやめっ」


警戒心だらけのくせに、触れれば待ってましたと喜ぶ体。
いつも戸惑って涙を流し嫌だ、やめて、怖いと言う嘘つきな唇。
抑えつけて快感を与えてやれば、ろくな抵抗も出来ずされるがままになるのに、情事の際こいつの口から否定の言葉以外聞いたことがなかった。

そう思うとイライラして、所在なさげに揺れている尻尾を、八つ当たりするみたいに乱暴に引っ張った。


「ひぃっ!…ぃ…あっ」

「痛くねえの?ああ、こう言うのも好きなんだっけ。始めて会った時もここに歯形付けてたもんなあ」

「ち、ちがっ…んぐっ、ふ」


思わず伸ばした手で、喉仏の辺りを締めつければ滑らかな肢体が硬直したように跳ねた。




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