ねないこだれだ

突き出た胸の飾りを理事長の長い舌でぺろりと絡め取られて、びくんと反応し逃げるように身を引いた。
逃がさないとばかりに、噛みつかれて身動きが取れなくなってしまう。

「い、た…っ」

噛まれて痛いはずなのに、それだけじゃない何かがじわじわと混じって、まだ緩める事なく拘束さられている性器を擦り付けるみたいに揺らした。

「痛いのが気持ちい？」

「ちが、ひっ」

不敵な笑みを浮かべた理事長は根本を握る手はそのままに、もう片方の手の長い指で性器の鈴口に爪を立てた。

親指でぐりぐりとされて痛いはずなのにそれだけじゃなくて、僕の口からでる聞いたことないような高い声に耳を塞ぎたくなる。
自分のそんな声聞きたくなくて自由になった手で必死に口を抑えたけど、結局理事長の手に引き剥がされてしまった。

「ほら、気持ちいって言ってごらん」

「…っ！」

「尿道に指入るようになるまでこうしててあげようか」

「やっ」

さっきよりも強く爪を食い込まされて痛みと一緒にもの凄い快感がビリビリとお腹の奥のほうから走る。

汗が滲むくらいの力を込めて足が突っ張り、必死に頭(かぶり)をふりながら理事長に縋った。

「そ…れっ、だめっ、あっ、あっ、やっ」

痛みしか与えられていないはずなのにそこから快感を見つけて、確実にあるところへ向かっている。
すっごく嫌な予感がしてやめてって必死にお願いしたけど、するればする程僕の体を弄くり倒す手の動きはとまらない。

興奮でギラつく目を細めている理事長は、僕が困ったり泣いたりしているのを見て心底楽しそうに笑った。
僕の性癖もお見通しみたいに、さっきよりもっと強めに爪をたてて痛みでしなる体の反応を楽しんでるようだった。

「だめぇ……ッ！嫌だ…あッ、あッ、ーーッ！」

左耳をぬるっと舐められて、体のパーツの中でそこが一番敏感な僕は、もう駄目だった。

「ひぁっ！？あっ、ああっ、んああぁ――ッ！！！！」

一際大きく体が揺れて、火花が散ったように目の前が真っ白になった。
ひくひくと震える性器は一度達したはずなのに、ガチガチにいきり立ったままだ。
射精したときとは別物の強い快感はまだ続いていて、性器からは精液でもおしっことも違う透明な液体がぴゅくぴゅくと漏れ続けている。

僕にはその感覚に覚えがあった。
それは前に付き合っていた彼女にさんざん慣らされ、弄ばれた時も経験したことがある。

尋常じゃない僕の反応に理事長も驚いて目を丸くしている。
みっともない声を我慢するのに必死な僕は、理事長が不敵に微笑んだのを見逃してしまった。

「……まさか、調教済みとはね」

「ち…ちが…っ、そんなん、じゃ…」

「じゃあこれは何？まだギンギンじゃない」

敏感になってるのを知った上で、わざわざ見せつけるように亀頭を撫でられ、そのまま激しく擦られる。
再び襲ってくる射精感にまた訳が分からなくなって恥ずかしげも無く喘ぎ声をもらした。

「お前、なんか泣かしたくなるよ」

「あっ、あっ、」

「しかし気に入らないな。せっかく良いオモチャを見つけたって言うのに」

何か喋ってるけど今はまだ敏感な性器を乳首を一緒にいじり倒されている僕はそれどころじゃない。
強引に絶頂へと追い上げられて、今度は先ほどとはまた違う強い快感が襲ってきた。
腰を突き出すように体が反り、身体中に力が入り額から汗が吹き出す。

「調教し直してあげなきゃね」

「ひっ、あ、いやだっ、あ、んん…っ！」

イく瞬間、力の入らない手で掴んで皺の寄ったスーツに、せめてもの仕返しとばかりに涙と涎でべたべたの汚い顔を擦り付けてやった。

これでようやくあの地獄から解放されると思いながら、腰をふるりと震わせた。

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