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(なんだこれ…)
それが購買に着いて真っ先に浮かんだ感想。…ここは購買ですか?もしかして間違って…ないよ
天井すれすれににパンが飛び交っている。例えるならそう、あれだトマトを投げまくるトマト祭りみたいな感じだ。
…じゃあこれはパン祭りかな?ヤマ○キノリな。優勝者はお皿貰える的な。でもパン投げ合うとか勿体なさ過ぎるか
てかそもそもこんなところに入ってパンを手に入れる勇気など私にはなかった。トマト祭りなら行けるけど。トマトまみれにならなっても我慢できる、はず
周りに知り合いがいないかな、なんて見回してみるけれどやっぱりそんな都合のいいことがあるわけない。
諦めて自分でこの荒波の中へと飛び込むしか選択肢はなかった。ご飯抜きのなんて選択肢などない。ご飯は食べるの一択だ。
仕方がないから、「菜音、行きます。」とか心の中で呟いて、パン祭り会場へと足を踏みい
「…おい。」
れようとしたとき、不意にぽんっと肩に手を乗せられ会場へ行くのをとめられた。
それを不思議に思いながらも振り返れば、そこにはなんとパンを大量にかかえた平和島がいるではないか!
………なんか調子乗ってごめん
「神原じゃねぇか。どうしたんだ?お前昼は弁当って言ってなかったっけか?」
『…忘れた』
言った瞬間に「意外にお前ってバカなんだな」って言葉と小さな笑い声が降ってきた。
意外にバカってなんだよ。パンを奪い取ってやろうかとわりと本気で考えちゃったじゃない
「今更行ったところでなんにもねぇよ。」
『…絶賛パン祭り中だもんね』
今だ飛び交うパンたちに目を細める。…今日のお昼は諦めた方がいいのかもしれない
食料が手に入らないのならば購買にいる意味など無い。それに悠莉も待たせてる。…ジュースでなんとか乗り切るか
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