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何か言いたそうにしてるのでとりあえず待ってみることに。早く言ってくれれば助かるんだけどなぁ…
『…なに?』
話してくれそうにないので、こっちから話しかけてみれば、吃驚したような顔になったあと、恐る恐るっと言ったように喋りだした
「…お前は俺が怖くないのか」
『怖くないけど』
「そうか」
途端に明るい顔になった目の前の金髪の人は、私の手を嬉しそうに掴んだ。凄まじい力で。
「知ってるかもしれないけど、平和島静雄だ。」
『…?知らない』
「!そうなのか!?」
『とりあえず力が強いのは知ってるよ。手、痛いかも』
「!わ、悪ぃ」
慌ててついでに顔を真っ赤にしながら手を離す平和島。変な奴
「お前の名前、教えてくれねぇか?」
『神原菜音』
「神原か。よろしく、な」
『うん?よろしく』
何がよろしくなのかはイマイチわからなかったけど、とりあえず頷いておくと平和島は嬉しそう(多分)に笑った
まぁ、いっか。
嬉しいことは悪いことじゃないしね。
『じゃあ、私帰るから』
「あぁ、また明日」
『うん、また明日。』
手を振って帰路につく。
今日のデザート何にしようかなぁ。
そんな色気の欠片もないことを考えながら
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