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不知火先輩が戦線離脱して、僕を今追いかけてきているのは沖田さんと風間先輩。って思っていたら大間違い。いつの間にか全員集合で僕のこと追いかけてきてます。全力でヤバい


「しぶといんだから本当に」
「待てー!リオ!!」
「逃げ切れると思わないことだな」
「早く捕まった方が身のためだよ」
「……」


…なんか疲れてきた

とりあえず撒かなきゃ、ちょうどあった曲がり角を曲がって僕は本日二度目の後悔をした


『まじかよ…』


曲がり角の先は行き止まりだった。左右と前には壁、後ろには勝利を確信した鬼の方たち…、もう終わりかぁ…


「正に袋の鼠だね…、可愛がってあげるよ」


もう仕方ない、僕は壁に背を預けて目を閉じた―


「何やってんだてめぇら!!」

「「「!」」」
『!』


その直後怒号が響き渡った。もちろん怒号の主はあの人しかいない…、これが天の声ってやつですか


「総司!平助!斎藤!練習サボってこんなところでなにしてやがんだ!それに雪村に風間!てめぇらもさっさと仕事に戻れ!!女の尻追いかけ回してる場合じゃねぇだろうが!!!!!」


いきなりの土方先生の登場と怒号にいろんな意味で固まる鬼さんたちの横を通り抜けて土方先生のところへと駆け寄った。


『土方先生!今だけ貴方が天使に見える!』
「はぁ?何気持ちの悪いこと言ってんだてめぇは」


感謝の気持ちを込めて抱きつくと「気持ちわりぃ」と一蹴された。照れ屋かこの


「ねぇ、土方さん。今"女"がどうとか言いませんでした?」
「言ったけどそれがどうした?んで"さん"じゃねぇ"先生"だ」


一番早く我に返ったらしい沖田さんが土方先生に問いかけたやっぱそこ気になっちゃうんですか


「その女の子って誰ですか?千鶴ちゃん?」
「ちげーよ。そこにいんだろ」


そう言って土方先生は指差した。……僕を


「「は?」」


僕を見て間抜けな声を上げたのは平助君と沖田さん。風間先輩は眉間にものすごい皺を寄せ、斎藤先輩は静かに目を見開いていた


「そいつの名前は如月伊織。そんな格好してるがれっきとした女だ。」
『生物学上はね』


へら、と笑うと視線が突き刺さった。やだなー怖い


「気付かないのが可笑しいのよ」
「お、お千ちゃんっ!」


そこに再び天の助け!てか正真正銘の天使が登場しました。千は千鶴を引き連れて僕の方に来ると、沖田さん達の方を向いて言った


「伊織のことなんてちょっと見てればすぐ女だってわかるわ」
『え、まじで?』
「まじよ。ちょっとした仕草が女の子だもの」
『…?そうなの?』


色んな女の子を見てきたからなのかな?って首をかしげたら「あんたが女だからよ」と千に言われた。

 



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