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「うーん、メニューは何がいいかな?」
メニューの案を任された私とお千ちゃんと伊織ちゃん。机を合わせてさて、どうしようかと言ったとき、伊織ちゃんが元気良く『はいはいっ!』と手を挙げた
『抹茶パフェに抹茶アイスに抹茶シェークに抹茶ケーキに抹茶団子に抹茶チョコに抹茶饅頭に、あぁ宇治抹茶シロップのかき氷もいいよね…!』
自分で言ったメニューを思い浮かべているのか伊織ちゃんはうっとり顔
そんな伊織ちゃんにお千ちゃんは呆れたように言う
「なにその抹茶オンリーメニュー」
『抹茶美味しいよ!抹茶嫌いな人なんていないよ!みんな大好き抹茶だよ』
ね、千鶴も好きでしょ?って笑顔で私の方を向く伊織ちゃん。…そんな笑顔を向けられたら…!
「うん!大好きだよ!」
って答えるしか無いよね。
「もー、千鶴ちゃんは伊織に甘いんだから…。まぁいいわ。他のメニューも考えましょ?」
「うん!」『はーい!』
そのあともすごい勢いでお菓子の名前を言い続ける伊織ちゃんに、ちょっとびっくりしながらも、私たちはメニューを決めていった
♀♂
『っはー!楽しいね!!』
「そうだね」
メニュー案を先生に提出してやることが無くなった私たちは今は衣装作りをしてくれている子達のお手伝い中。
頭につける小さなお花の飾りを作っている。桃に橙に黄に赤に青に紫…一人一人に似合うようにするためにたくさんの色のお花を作る。
『僕らは何色がもらえるんだろうねー?』
伊織ちゃんは手を動かしながら、もうすでに出来上がっているお花を見た。
『千鶴と赤、千は橙だと僕は予想してるんだけどさ』
「あら、私はいいと思う。でも千鶴ちゃんには桃色も良さそうね」
『あ、いいねー』
「そ、そうかな…?伊織ちゃんは紫とか青とか似合いそう!」
『本当にー?僕寒色好きだから普通に嬉しい』
「意外性で赤もいいんじゃない?」
『うーん…、好きだけど似合うかなぁ?』
「目が空色だから赤目立つんじゃない?」
「目と合わせて青もいいと思う!」
『うわー、悩む…』
「…まぁ、決めるのは衣装係の子だけどね」
『そーだね』
あはは、と笑いながら新しいお花へと手を伸ばす。
3人で話ながらのお花作りはあっという間に終わってしまった。
文化祭まであと少し。