『あ、静雄さん』

「おう、ほとり」


あの日、特別何か過ちが起こったとかそんなことは一切無かった。あったとしたら、一晩中プリンについて語り合ったくらい。

あの熱い(プリン談義をした)夜は忘れることなど出来ないだろう。

まぁ、そんなこんなで意気投合(?)した私と静雄さんはプリン友達へとなっていた

一緒にプリンを食べに行ったり、作ったプリンをあげたりするそんな関係である。


『静雄さん、お仕事中なんですか?』

「あぁ。でも今は休憩中だ。お前は?」

『私は今日休みなんですよ』

「そうか、有意義な休日過ごせよ」

『はい、プリン巡りしてる私、現在進行形で有意義すぎますよ』

「お、いいじゃねぇか」

『そう言えばさっき、すっごい美味しいお店見つけたんですよ!だから今度行きません?』


あぁ、今でも思い出せる…!あのぷるるんっとした滑らかな舌触り、卵のこゆい味…!

あの味はもう何て言えばいいのだろうか…、とりあえずものっすごい美味しかった…


「ほとりがそんな顔するってことはかなり美味いんだな。」

『はい!それはもう、天国を見かけました!!』

「まじかよ。楽しみだ。じゃあ、今度の休み連絡するわ」

『はい!待ってますね』


そろそろ休憩時間が終わりなのか静雄さんは腕時計をちらちら見ている。

おっと、感動のあまりに静雄さんに迷惑をかけてしまうところだった…!


「じゃ、またな」

『はい。また』


片手を上げて去っていく静雄さんまじかっこよい。

その姿を見送ってから、私は頭の中で昨日まで調べ尽くしてきたプリンマップを思い出す

さぁ!元気良く次のお店に行こう!






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