「ねぇねぇあんた!さっきのどういうことよ!!」

『んぁ?』


会社に戻りぱっくんとおにぎりを頬張ったとき、やたらめったら興奮したショタコにご飯粒を飛ばされた。…きったねぇな。糊にでもする気かよ。


『どういうことよ、ってどういうことよ』

「どういうことって、ほとり!あんたさっき平和島静雄と話してたじゃない!!」

『島と交信なんてできませんけど』

「島じゃないわよ!人の名前よ、名前」


喋りながらもがつがつとご飯を食べる女、ショタコ。今日の昼食は塩カルビ弁当530円


『で、その平和島さんがどうかしたの』

「あんたと平和島静雄の関係を聞きたいのよ」


親しげに話したりして、どういうことよ!バンッと机を勢いよく叩いて勢いのままに立ち上がるショタコ。みんなの視線は彼女に釘付け。…よかったね、ショタコ。君の狙ってた後輩君もすごく迷惑そうに君を見ているよ


『関係、と言われてもねぇ…、プリンを二度譲ったくらいよ』

「なんなのその色気のない関係は」

『あるよ。黄色いよ。カラメル色もついてる』

「プリンの話じゃないわよ」

『僕らの関係なんてその程度さ』

「格好良さげにまとめるんじゃないの!」


だってなに言われたってプリンで結ばれたこの関係は変わらないわ。てか結ばれてもないよね。おにぎり、最後の一口を飲み込んで、さぁデザートターイム


「じゃあ、別にそんなに深い関係ってわけじゃないのね」

『二度会ったくらいでそんな関係築けません』

「…ならよかったわ」


ふ、と息を吐いて椅子に座るショタコ。平和島さん、とやらと私の関係がプリン関係だと気付いて安心したということはつまり…


『え、ショタコっていつの間に年上好きになったの?』

「違うわ!あたしはいつだって年下キラーよ!」

『なんだつまんないの。平和島さん年上だったんだね』

「つまんないって何よ。そしてそうよ。確か一つ二つ上」

『へぇー』


あんこと小豆だけを綺麗に残してカップの蓋をする。ごちそうさまでした。ちなみに残したのはショタコに食べさせたので安心してね。


「ほとり」

『んー?』

「真面目な話、平和島静雄には気を付けなさいよ」

『んー』


やけに真面目な顔で言ってきたショタコは異常に面白かった。…鼻の頭にあんこ乗ってます。笑い





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