グッバイ友達




(うわぁぁぁぁぁあ!!)


どうしたらいいんだろうどうすればいいんだろう


「おっ、やっりーっ!」
『なんだと…!?』


隣でいつもどおりゲームをやっている三和。だけど私の心臓は今にも張り裂けそうなくらいばくばく言っている

告白って…、緊張がものすごいですね。

私の気持ちなど欠片も知らないで楽しそうな三和がちょっとだけ恨めしい


『負けない!そのアイテムは私のものだ!!』
「うわっ!!さすが菜音強っ」
『ふふふ』


フラれたらもうこんな風に一緒にゲーム出来なくなっちゃうのかな、そう思うとなんだか悲しくなってくる

やっぱり告わないほうがいいのかな、このまま仲良しの友達の関係のが幸せかもしれない

マイナスな考えがぐるぐる頭を巡る


「なぁ、菜音。今日櫂と何話してたんだ?」
『う、えっ…?』


いきなり降られた話題に驚いて思わず声が裏返る


『なんでいきなり、そんなこと?』
「気になったから、かな」
『そ、そう…』


やばいやばい、私絶対挙動不審になってる!聞かれるなんて思ってなかったし、答えるにしても『三和とのこと相談してたの』なんて言えるわけ無い!それじゃまるで告白だ!…あ、でも今日は告白しようと思ってたんだから…!


「最近櫂と菜音ってよく話してるよな」
『そう、かな?』
「本当に妬けるよなー」
『えっ?』


三和の言葉の意味を都合良く理解してしまうのが怖くて、思わず三和の方を見れば、三和は真剣な顔で私を見ていた


「俺さ、菜音とは一番近い距離にいる奴だって思ってたんだ」
『…うん』
「菜音もそう思ってるんだろうなー、って思ってた、でも違ってた」
『!ちがっ』
「菜音、」
『っ……』


三和の目にぎゅうっと胸を締め付けられるような感覚に陥る




「好きだ」




言葉の直後唇に触れた温もり。
なぜか涙が溢れてきた


『みわ、…好き……!』
「俺も」


ぎゅうっと三和に抱きつく、三和が好きで、好きでたまらない


「菜音、大好きだぜ!」
『私も三和が大好き!』


くすぐったくて幸せな感覚。
私は君が好きで、君は私が好き
その温もりを離さないようにいっそう腕に力を込めた。






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