照れて悪いかよ
とりあえず菜音に会ってみよう。
そう考えてオレは菜音を探しすためにあちこち彷徨いていた
そして菜音はすぐに見つかった。
どうやら紅茶とお菓子を用意しているところだったらしい
「おい、菜音」
『!…ギル?』
声をかけると、菜音は驚いたように振り返ったそして、用意していた紅茶やお菓子を隠すように立った
「それ、用意するの手伝うか?」
『だ、大丈夫!うん、大丈夫!だからギルは部屋にいて!!』
「はっ?」
『ギルは部屋にいて!』
半ば追い出されるようにして、オレは部屋まで戻った
部屋に戻ってさっきの菜音の様子について考えてみる。やたら慌てていたが一体何があったんだ…?
しばらく考えていると、トントンっと軽いノックがしたので扉を開けると、菜音が入ってきた。紅茶とお菓子を持って
「それ、さっきの…」
『ギル、なんだか具合良くなさそうだったからさ、私特製のハーブティー淹れてきたの』
そう言って笑った菜音に、オレは片手で自分の顔を覆った
照れて悪いかよ
(オレのため、なんて)
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