いっそその眼を塞いでしまおうか



「菜音、」

「んー?どうしたのレン?」


また、またその瞳なんですね。目の前にいる僕をうつさないで、どこか遠くの誰かを見つめる瞳

いたたまれなくなる。


「菜音、」

菜音の柔らかな頬を両手で包み込んで、視界から僕以外のものを隠す


「…僕のことが、見えてますか?」

「当たり前じゃない。レンは私の目の前にいるんだもん」


にこり、と笑う菜音の瞳の中には、やっぱり僕はうつっていなかった


いっそその眼を塞いでしまおうか

(僕をうつさない君の瞳なんて…)

20120202


主人公もなんか、ヤバイ子になってきてる気が…



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