「森山くんっ!」
可愛い女の子らしい声。
その声のするほうへと視線を向ければ、声にぴったりな可愛らしい女の子が校門の前に立っていた。
「白月、また明日な!」
『あ、うん。また明日』
森山は私の方をぽんっと叩くと、一目散に校門の方へと駆けていった。どうやらあの可愛い子が森山の彼女みたいだ。
確かにあれだけ可愛ければ最後の恋にもしたくなるよね。
校門に辿り着いた森山に彼女さんは嬉しそうに飛び付く。そして森山もにやにやしながら彼女を受け止める。2人ともすごく、幸せそう。
そう思ったらいきなり心がずきっとして、あの子が羨ましいと思って、頬にあたたかいものが伝った。
あたたかいものに触れてみると、それは涙で。
あぁもしかして私は森山のことが好きだったのかと、今更気が付いた
20121016
2