私が笠松くんを好きなったのは、多分一年生の時。係の仕事で荷物を運んでいたのを手伝ってもらったことがきっかけだった。
あからさまに緊張してガチガチになりながらも、そのあと何度も、何度も私が困っているとき、笠松くんは私を助けてくれた。
それで思ったんだ。笠松くんともっと話してみたいって、もっと仲良くなりたいって。
だから、だから、それだけで、それ以上なんて望めなくて、これは恋じゃないと何度も言い聞かせてきたんだ。
だって、だって…
「あはは!笠松それは無いわ!」
「うるせぇ!笑うんじゃねぇよ!!」
「もっと考えないと駄目じゃん?」
「わ、わかってるよ!そんなこと!!」
女の子が苦手な笠松くんが、普通に話して笑ってるから、呼び捨てで呼び合っているから、よく一緒にいるから
笠松くんはきっとすーちゃんが好きだから、私は笠松くんが幸せになってくれればそれでいいから、そう思うのに心はずきずき悲鳴を上げて、笠松くんへの気持ちは恋だって叫ぶんだ。
大好きなすーちゃんと笠松くん。2人の楽しそうな姿を見て私はいつも膝を抱えて涙を流す、弱虫だ
それでもやっぱり諦めきれなくて、膨らむ気持ちを消すことなんか出来なくて、私は笠松くんをこっそりと見つめるんだ。
ねぇ、どうしたら君は振り向いてくれますか?
20121008
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