嫉妬で色々考える赤司






―――たまに思う

菜音に首輪をつけて鎖で繋いでおけたらいいのにと。

そうすれば俺だけの菜音になるんじゃないかって。

大輝、敦、涼太、真太郎、テツヤ、桃井。

あいつらでさえも、菜音と楽しげに話しているところを見るのは気分のいいものじゃない。

だからほら。
今だってこんなにイラついている。

小説に集中しているフリをしているけれど、しっかりと聞こえているんだよ。菜音とあいつらが話す声。

腹が立って、腹が立って仕方無い。

無意識に早くなる速度。

聞きたくないんだ菜音が俺以外と楽しそうにしている声なんて。

ふと途切れた会話。
ぱたぱたと軽い足音。

もしかして、なんて振り返れば当たり前のように隣で菜音が笑っていた


『赤司くん、ただいま』
「…おかえり」



いくら腹を立てたって、どれだけ嫉妬したって、菜音が俺に笑えば全ては嘘みたいに消えていく。

例えどこにいたって、誰と話していたって、菜音は必ず俺の隣へやって来るから。その事実を実感する度に、お前を繋ぐのはまた今度。って思い直すんだ。

今はまだ――…………



20121104
―――――――
少しのヤンデル臭を放つ赤司!

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