素直になれない女の子と赤司






自分より一歩も二歩も前を行く背中を見つめて思う。アイツはずるいって。「一緒に帰ろうか」なんて、好きな相手に言われたら、どうしたって期待する


「神原、お前歩くの遅いな。置いていくぞ」
『もう置いてってるでしょ』
「なら早く追い付くんだな」


そこでフッ、と笑った赤司は格好良くて、普通ならイラッとする感情を打ち消してしまう

だけど生憎素直なんかじゃないから、表面上だけ嫌そうな雰囲気を作って赤司に駆け寄る


「ねぇ、神原」


赤司のもとに辿り着くと、赤司は何かを思い付いたように、楽しそうに微笑みながら、その色の違う綺麗な両の目に私を映した

そして、長く綺麗な指で私の顎を掬い上げると、お互いの唇が触れ合いそうになるくらい顔を近付けて、言った


「お前が今、素直になったら。お前の願い事ひとつだけ聞いてあげるよ」


暴れまわる心臓を抑え込みながら、意地悪く細まる瞳を真っ直ぐ見据える


『じゃあ――…』


赤司は私の願い事に、驚いたように目を見開いたあと、笑みを浮かべて少しだけあった二人の距離を無くした


ねがいごとひとつ
(―赤司が素直になってよ)


―――――

黒バスはまりました。
口調とか、そのすみません。
赤司さま可愛いよ赤司さま!
緑間っちまじ天使!
20120909

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