もふもふ







「おまえの頭ってさー、本当にもっふもっふしてるよなぁ。ジャッカルにその毛の半分でもわけてやれよぃ」


人の頭をぐしゃぐしゃにしながらそんなことを行ってくる赤毛のガム依存症野郎をはっ倒したくなるのは仕方のないことだと私は思う。

てか桑原くんに対して失礼すぎるだろコイツ。


「はー、なんかさ、おまえの頭撫でてっと落ち着くんだよなー」
『意味わかんないし』
「このもふもふ感たまんねーよな。ずっと撫でてたくなるぜぃ?」
『幸村くん呼ぶぞ』
「げっ、それだけは勘弁!」


幸村くんの名前を出しただけで真っ青になる丸井の顔。さすが幸村くんはんぱないわ


『さぁ丸井。私の頭から手を離し、お菓子を献上しなさい』
「意味わかんねー」
『お菓子くれたら幸村くんに黙っててやんよ』
「うわっ、ずりぃー」


ぐしゃり、丸井は私の頭を乱暴にもう一撫ですると、お菓子を取り出して投げてきた。しかも私が最近一番好きなお菓子、だ


『ありがとー』
「おう、だからまた頭触らせろよぃ」
『考えとくわ』


袋を破ってお菓子を頬張る。…お菓子貰えるならたまには触らせてやってもいいかもしれない


もふもふ
(丸井の手、意外と大きいんだよね)


―――――

オチが思い付かない恐怖

20120820


prev next



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -