お迎えなう。
学園前、双熾と残夏と一緒に凛々蝶たちを迎えに来ました。
いつも俺は来ないけど、まぁ特別サービスってやつだ。今日は
一緒に来たのはいいけれど、双熾は凛々蝶探しにまっしぐらで残夏は…知らないや。
つまり現在進行形俺はぼっちである。まじ可哀想、俺
横を通り過ぎていく女の子達の視線が刺さる。俺もはや不審者扱いだよね。見たこともない男が門の横に立ってたら怪しむことしかできないよね、わかるよわかります。
「あ、あの…」
「?なんでしょうか」
ちょっと元気そうな女の子二人組が近寄ってきた、アレか、アレなのか
お互いに小突き合ってなにかをしている。あー、この怪しいお兄さん?どーしよーみたいな?
今俺表向き笑顔だけど内心泣いてるよ。傷付いちゃったから。嘘だけど
「あの!」
「はい?」
「お名前を教えてもらってもよろしいでしょうか…」
why?名前?通報フラグ、回避せねば
笑顔でやんわりとお断り。お世話にはなりたくないからね。てか早く戻ってこいよ腐れ兎耳
「じゃ、じゃあその…好きなものとかって…」
「そうですね…、貴女方のように美しいお嬢様方とお話することでしょうか…」
にこっと笑顔つき。あ、やべ完全不審者発言だろこれ。てか気持ち悪すぎるよ俺。お嬢様方顔真っ赤にして怒ってらっしゃるからね。俺、オワタ
「おい、犬廻君!そんなところで何をしているんだ」
まさに鶴の一声、と言ったところだろうか。振り返ればそこには仁王立ちする凛々蝶と、その後ろに付き従っている双熾がいた。
「お話、ですよ?」
「ふん、随分暇なんだな君は。」
「そうなんだよなー、残念なことに」
ははは、笑うと後ろの女の子たちが突き刺さるのがわかる。あぁ、そーだよねぇ。不審者だもんなー俺。
「犬廻君。君も早く来い。置いていかれたくなかったらな」
「了解しました」
じゃあ、また。なーんて女の子に手を振って凛々蝶と双熾の後を追う。助かったわー
「君はあんなところで何をしていたんだ」
「女の子と普通に話してただけ」
「…随分親しげに見えたが?」
「嘘、初対面だよ?あれじゃないの見間違い的なやつ」
てか俺不審者扱いされてたんだよ?苦笑いを浮かべれば凛々蝶は何故かそっぽを向いた
え?なんで?
双熾の後ろにはブリザードって言うのかな、が吹雪いてるしさ。俺凛々蝶に何かした?謎は深まるなぁ…
とりあえず、凛々蝶は可愛いよー、と頭を撫でたら真っ赤な顔で怒られました。