「ちょっと朔也!」
「…なんだよ」
双熾に残夏を押し付けて、さぁ昼飯後、おやつの前の睡眠だ。と思って寝る場所を探していたらいきなり野ばらに呼び止められた。
ちなみに野ばらさん、なぜか興奮中
それから手元を見て納得。なにやらメニアックを発見したらしい
「見てみなさいよ!これ!!」
バンッ、と効果音がつきそうな勢いで目の前に差し出された、ソレ
「…おー、いい見せ方ですねー」
「でしょう!?流石朔也わかってるじゃない!」
このちらつかせ方たまらないわっ!とかなんとか叫びながらページを捲っていく野ばら。わざわざ俺にも全部見せて感想を求めてくる。
んで、いつも最終的にこうなる。
「男には興味ないんだけど、朔也って女装させたらなかなかいけそうよね…」
「まじ勘弁」
でも話を聞いてくれないのが、この人なんだよなぁ…
「あら、こんなところにウィッグとワンピースが…」
…あ、やばい。嫌な予感しかしないんだけど
冷や汗が滲み出してくる。じりじり後退する俺と、近付いてくる野ばら。
「そ、そーゆうのは女の子の方が似合うって」
「大丈夫、朔也にも似合うから…!」
「全然大丈夫じゃねぇよ!」
本日二回目の鬼ごっこ、スタート。
今度は男としてのプライドをかけられました。