「ふぁ〜、」
ねみぃ…、朝だけで何度目かになる欠伸をもらしながらラウンジに辿り着けば、朝飯を食べ終えて各自準備をしていた
つまり俺のことを待ってくれてたのは残夏だけってことね。いやん、俺寂しい。嘘だけど
「あ、朔也やっと起きたのかよ。相変わらず寝起き悪いな」
カルタの気を引くのを頑張っていた卍里が俺に気付いて寄ってくる
やっと起きたのかよって、まだ寝たり無いんだけど?俺的には
「お前は俺にとっての睡眠をわかっていないからそう言えるんだよ」
「はぁ?睡眠は睡眠だろーが」
「阿呆。俺にとっての睡眠は食欲、色欲よりもずっと大きいんだよ。1日10時間以上寝ないと死ねるぞ。俺は」
「寝過ぎだろ!」
「…寝る子は育つんだ。だからお前はもっと寝た方がいい」
「うるせーよ!」
頭をぽんぽん叩いてやれば、すぐさま威嚇する卍里。やっぱこいつ。からかいやすくて楽しすぎる。止められないとまらない、だ
そんなやりとりを続けていたらいつのまにか、カルタと凛々蝶は学校に行ってしまったようで…。
まだ気付かずに騒いでいる卍里に俺は優しく微笑みながら言った
「おい卍里ー」
「なんだよ!?」
「お前、置いていかれたみたいだよ」
「はぁ!?…あ、カルタいねぇ!」
鞄を引っ付かんでばたばたと外に出ていく卍里に、いってらっしゃーいと手を振った。
…俺もそろそろ飯食うかー。