「ふはは!帰還したぞ我が肉便器たちよ!!」
カルタと買い物をして妖館に帰ってきて最初に聞こえたのはそんな言葉だった。
「…蜻蛉が帰ってきたみたいだな」
「…うん」
繋いでいた手を離し、カルタが蜻蛉のところに行けるようにする。あいつカルタには優しいけど、俺が連れてたとなったら煩そうだからな
ぱたぱたと蜻蛉のもとに駆け寄っていくカルタ。蜻蛉はそんなカルタに気が付くと随分ご機嫌な様子でカルタに土産を渡した。
…さぁて、俺は静かにおいとまさせていただきますか。
「おい、朔也はどこだ?」
ふはははと笑いながら買ってきたのであろう首輪を楽しそうに指で回す蜻蛉。…お願い探さないで俺は一人で寝たいんだよ
誰も俺の存在に気付かないでくれ…!そう心から願ったのに…
「かげたん、かげたん!朔也ならあそこに入るよ〜」
「何っ!?どこだ朔也。…おぉ、見つけたぞふははははは」
残夏のせいで見つかりました。あとで覚えておけよ。恨みは何十倍にもして返してやるからな…!
「朔也!私を待たせるとは…なかなかのS!」
「…うん、そう」
カツカツと靴の音を響かせながら俺の方に近寄ってくる蜻蛉。本気で勘弁してくれよ…
「朔也、今回の旅でもお前のために道具を集めてきてやったぞ」
「うん、ありがた迷惑」
「さぁ!受け取るがいい!!我が同士よ!!」
バラバラと足元に落とされるのは、荒縄に鞭、首輪に三角木馬をはじめとしたそういったもので…
「さぁこれでお前もプレイを楽しむがいい」
「うん、断る」
「貴様に私の考え出した新たなプレイについて聞かせてやろう!光栄だろう?さぁ来い!!」
「あー…」
腕を掴まれてずるずると蜻蛉の部屋へと連れていかれる。これだから出来るだけ会いたくなかったのに…
それから俺は飯も食わずにたっぷり四時間蜻蛉の話を聞かせられた。てか四時間で逃げ出した。