「あー、これいいね!あぁ!こっちも可愛い!!」
どこかでもらってきたらしい、結婚式のカタログを見ながら一人騒ぐ兄を前にした妹はどうしたらいいのだろうか
とりあえず私は、冷ややかな視線を送るだけにとどめています。
「ねぇ、菜音は結婚式は白無垢?それともドレス?どっちがいい?」
「別にどっちでも」
むちゃくちゃ笑顔で私にもカタログを見せてくる臨也兄さん。まじうざい。
「どっちでも、かぁ…、菜音はどっちも似合いそうだもんねぇ」
「…」
うんうん、と一人納得したように頷く臨也兄さん。本気でなんなんだこいつ。
「最終的に、俺と菜音の結婚式で菜音にどっちも着せればいいんだよね」
菜音の白無垢姿も、ドレス姿も楽しみだなぁ。っと笑う兄。
だれかこいつを止めてください
―救援求む
(兄を黙らせて下さい。)