なんなんだろうか。この状況は
「折原くぅーん!あのねぇ聞いてくれるぅ?」
「あー、ずっるーい!折原君!あたしの話から聞いてよぉ」
ぎゃーぎゃーぎゃーぎゃー。叩いたら粉が出てきそうなくらいにメイクをばっちりがっつりした女の子たちが騒いでいる
おまけに全員がバラバラの種類の匂い強い香水をつけてるものだから、臭いがすごい。鼻が曲がりそう
でも別にそんなものは個人の自由だからとやかくは言うつもりは無い。だけどすぐ隣でやられるとものすごく不愉快だ
「あぁ、待って。順番ずつに聞くから、さ?」
「「「はぁい」」」
しかもソレの相手をしてるのが折原くんだからまた微妙な気持ちになる。
いちいち私の前でケバいのと絡まないでほしい。
見えないところ、知らないところでやられる分には気にしないけれど、目の前でやられると、なんだか…
苛々してるんだか悲しいんだかなんなんだか…、とりあえず感情が顔に出にくい方でよかったと思う
「折原君ってホントにカッコいいよねー!彼女に立候補したーいっ」
きゃっきゃっと手を上げて楽しそうに自己主張。折原くんはなんて答えるんだろうなー
「本当に?嬉しいなぁ」
「…、」
なんだか悲しくなった。
とりあえずそこにいたくなくなって、教室から出ていくことにした
折原くんが何かを言っていた気がしたけれど、それはきっと気のせいだから