「…お、大きいですね」 「そうでしょ〜」 残夏さんに連れられてきたのは、さっき見た大きな建物。間近で見るとその迫力は更に増す 「さぁ、どうぞ〜」 開けられた扉から中を覗くと、そこには女の子と、男の子合わせて何人かいた …男の子、? いや、それは間違いだったらしい。あれ、もはや性別とかわからないよ? だって布だもん。ふわふわしてるものお茶飲んでるけど 「夏目さん、その方は?」 「あ、そーたん!なおたんはね、芝生に転がってたんだよ〜。それでボクらと同じ先祖返りの子なんだ」 そうですか。微笑んだそーたんさんがちょっとだけ怖い感じがした とりあえず、今一番信頼できる残夏さんの後ろに移動する …こんなに人いるところ、久しぶりだから、どうしていいのか分からなくなる いつもは白銀か、お兄さんと一緒に妖に囲まれてるくらいだったから …白銀?そういえば白銀一緒に寝てたよね、なんでいないのかな 「…ギン」 「なおたん〜?」 「…あ、はい。何でしょうか?」 「意識飛んでたみたいだけど大丈夫〜?」 どうやら私は一人、思考の海に溺れていたらしい 残夏さんが目の前で手を振っていたのにも全然気付かないくらいに 「とりあえず、ボクがなおたんの話聞くから、その後でちゃんと挨拶しようね〜」 残夏さんはこの場にいる、人達にそう言うとまた私の腕を掴んで歩き出した 「失礼しました…?」 とりあえず、頭を下げてから残夏さんについていく 後ろからメニアックとかなんとか聞こえたような気がした。 ← |