違和感。

何故だかわからないけれど、違和感を感じた

あえて表現をするならば、ふわっという感じ。体が浮きそうになるような…、世界が変わってしまったような…

全くつながりが無い筈の二つが混ざり合い、つながりをもたらす

―そんな、違和感…


***


「…だるい」


無機質な音により覚醒させられる意識。

ばち、と音の根元を叩きその音を止めて起き上がる

いつもなら苦じゃないのに、なんだか今日はものすごく面倒臭いことに感じてしまう

どうしちゃったんだろ、そんなことをイマイチ動いてくれない頭の片隅で考えた


「おはよう、ございます」

「おー、おはよう」


ふらふら〜、とラウンジに降りていけば既に皆揃っていたようで各自朝食を摂っていた


「菜和、こっち…」


名前を呼ばれてそちらを向けば、カルちゃんとりりちゃんがいた。

カルちゃんはここに座ってっと言うように、自分の隣の椅子をぽんぽんと叩いている


「カルちゃん、りりちゃんおはよう」


カルちゃんのご好意に甘えて腰を下ろす。勿論笑顔で挨拶してから


「おはよう…」

「あぁ、おはよう。今日はいつもより遅いが寝坊でもしたのか?」

「ふふー、そんなところ」


りりちゃんの後ろに控える御狐神さんには軽く会釈をしておく。今日も御狐神さんは爽やかさんだ


「少し顔色が良くないように見えるが?ふん、拾い食いでもしたのか?」

「いやいやそれは流石に無いよー」

「…でも、確かにいつもより白い…」


悪態を吐きながらもちゃんと心配してくれるりりちゃんと心配そうな顔で私を見つめるカルちゃん。いいお友だちを持って私は幸せです

でも心配はかけたくない。だから「大丈夫だよ」って笑ったら二人は心配そうな顔で頷いた

そのあとは学校へ行く二人を見送って、私はいつも通りお掃除のお手伝い

今は窓磨き中。自分の手で綺麗になっていくのを見るのは楽しい


「…あ、れ…?」


急にぐらぐらと視界が揺れる、立っていられないほど強く、大きい揺れ

地震かな、そう思って周りを見たけど私以外は何も揺れてはいなかった

…あぁ、揺れてるのって私だけじゃない、それを最後にぶちっと私の記憶は途切れた―



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