▼Everyday collapse




それは、あたたかい日のこと。

中庭の隅の方にある絶好のお昼寝ポイントで、いつもみたいにねこさんたちに囲まれて眠ってた。

そうしたら目を閉じてても感じてた日の光がいきなり遮られて、ゆっくりと目を開けてみたら、紫色が目の前で揺れていた。

紫色は「お菓子持ってないー?」と間延びした声で聞いてきた。それで、あぁ確か懐にポッ○ーいれてたな、って思い出してそれをあげたんだ。

そうしたら紫色は嬉しそうに揺れて「ありがとー」って言った。なんだかそれがおやつをあげたときのねこさんに似てて、すごく可愛かったから、頑張って手を伸ばして紫色を撫でた。

さらさらふわふわを撫でながら「またいつでもあげるよ」って笑ったら、紫色は「じゃあ、また会いに来るね」って私の頭をぐしゃぐしゃと撫でてどこかにいった。

寝惚けていた私は、その紫色を見送ると、ねこさんたちの円の真ん中にまた倒れ込んだ。


―――…



「なのちん、今日はなにもって来てくれたの〜?」

『今日はね、ブラウニーにしてみたよ』

「わーい」


あの日から紫色こと紫原くんこと、むーくんと私は中庭でお菓子を食べながら話したり、一緒にお昼寝をするようになっていた。

最近、むーくんとねこさんたちも仲良くなったみたいで、皆で遊んだりもする。すごく嬉しい


「なのちん、あのねー。この前赤ちんたちにね、なのちんのこと話したんだー」

『そうなの?』


赤ちんたちが誰だかわからないけれど、むーくんのお友達ってことだけはわかる。

どんな人かはわからないけど、みんなむーくんみたいに大きいのかな?って想像してみる


「そしたら皆が、なのちんに会いたいんだって」


だから、放課後体育館来て?そう可愛らしく首をかしげたむーくんに、私はブラウニーをかじりながら、首を縦に振った




(日常崩壊の始まり)
20120909



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