▼色づく




最近っていうか2、3日前からみんなが様子が今までと少し違くなってきているような気がする。なんていうのかな、忙しそうっていうのか焦ってるっていうのかうきうきしてるっていうのか。

練習試合でどこか強いところと当たるのかな、とか何か特別な練習でもやるのかなって、思って気にしてはいなかったのだけれど…


「……」
『なに?』
「いや、なんでもねぇ」


青峰くんがやったら私を見てにやにやしてたり、黄瀬くんが無駄に名前を呼んできたり、するものだから変に勘繰り深くなってしまう。私に何か関係してることなのかって。

多分、聞いても教えてはくれないだろうから聞きはしないけれど。


「なのちーん、」
『ん?』
「好きな食べ物ってなに?」
『んー…、煮玉子。』
「煮玉子!?…他は?」
『あとは、普通にチーズケーキとか好きかなぁ』
「チーズケーキ…。わかった。じゃね〜」
『あ、うん』


ぱたぱたと上履きを鳴らしながら、自分の教室へと戻っていくむーくんに私は1人、首をかしげた

本当に皆どうしてしまったのだろうか。

斜め後ろに座ってる赤司くんを見れば、赤司くんはただ静かに微笑んだ。


(色づく)
20121003



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