▼合宿1日目
「なのちん、タオルちょーだい」
『はい。』
「ありがとー」
合宿場所についてすぐに練習は始まった。…なんて言うか、綺麗だと思った
ルールとかはあまりわからないんだけど、とりあえず皆は飛び抜けた圧倒的な強さを持っているのがわかる。
前マネージャーの手伝いをしたときも思ったんだけど、赤司くんの統率力は本当にすごい。一人一人をよく見てるんだなって思う
それで、今は休憩。
タオルとドリンクをひたすら配りに回る
「菜乃、俺にも」
『はいはーい』
「なのっちーっ!」
青峰くんに呼ばれて、青峰くんの方に行くと後ろから黄瀬くんが飛び付いてくる。あんな練習してたのに、飛び付いてくる余裕があるとは…、どんな体力ですか
『ちょ、黄瀬くん重いよ』
前にはドリンクとタオル。後ろには黄瀬くん。普通にキツい
「黄瀬くん、白月さん困らせると大変なことになりますよ」
『黒子くん、お疲れ』
「ありがとうございます」
そこでひょっこり黒子くんが、何やら意味深なことを言って私を助けてくれた。
私は別に黄瀬くんが私を困らせようと何かするつもりなんて無いけど、大変なことになるって言われたらちょっと怖いよね
「え、大変なことってなんスか!?」
やっぱり大変なことに恐怖を抱いたのか、黄瀬くんが黒子くんにそう聞けば、黒子くんは「すぐに分かります」と言ってタオルで汗を拭いた
「…涼太」
「!?」
「ちょっとおいで」
「そういうことです。黄瀬くん」
『赤司くん、ちょっと待って。はい、お疲れさま!』
「ありがとう、白月さん」
いきなり現れ、黄瀬くんの首根っこを掴んで去ろうとした赤司くんに向かって慌ててタオルとドリンクを渡すと、赤司くんはそれを笑顔で受け取った
最近、赤司くんの綺麗な笑顔よく見るな。とか思いながら緑間くんへとタオルを渡すために私は緑間くん探しを始めた
(合宿1日目)
20120913
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