そこで止まって




「メフィストー、お茶」

「ハイ、それでは少々お待ちくださいませ。姉上」

「うん」


悠々とソファーに座る姉上を横目に見ながら、お茶をいれるために立つ。

姉上はいつも突然やって来るから、色々と困る

でも、「メフィスト」っと姉上に呼ばれるのは好きだ。落ち着く、のだ


「姉上、お茶を持ってきましたよ。今、物質界で一番人気のものを取り寄せました―。姉上?どちらにいるのですか?」


お茶を淹れてきたはいいのだけれど、さっきまで姉上はソファーに座っていたはずなのにその姿が見えない。

どこかに行ってしまったのか、と思ったが違ったらしい


「ん、ありがとー」


と。間延びした声がどこからか聞こえてきたから

そして、声の聞こえてきた方からカシャン、カシャンと物がぶつかるような音も聞こえてきた

…まさか

そう思って、私がいつもゲームに勤しんでいる場所を覗けば思った通り、姉上がそこで私のゲームソフトを弄っていた

しかも、恋愛ものの…

姉上はその美しい指でソフトをつまみ上げてまじまじと見ている


「メフィストはこういうのが好きなんだ…?」

「!…、」


姉上の顔にはなんとも言えない笑みが広がっている。これはいけない!


「あ、姉う「私もやりたーい」…」


姉上に声をかけようと口を開くと、私の言葉に重ねられた姉上の言葉

目をきらきらさせながら、どうやるの?と私に視線を向けてくる姉上に私はもう完敗だ

姉上はこうなったら、やらせるまで止まらない。


「…わかりました。まず、ここを―」

「うん!」


そしてやらせて後悔。
姉上はゲームの天才だった。


「これ、つまんない。新しいのは?」

「いや、姉上。本当にもう…!」


そこで止まって

(これ以上は踏み込み禁止)
20120129


やっばい、意味分からん←
夏みかん様ありがとうございました!

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