ちょっと待って!!
「名前、名前」
「なんですか?」
アマさんに名前を呼ばれて顔を出せば、アマさんのその黒く長い爪に目に悪いピンクの物体がつままれていた
「これ、美味しいですか」
無表情でピンクの物体を見つめながら呟くアマさん
どうみてもそのピンクは体に悪そうですよね。
「さぁ?でも、見た目は美味しくなさそうですよね」
「世界には見た目がダメでも美味しいものがあると兄上が言っていました」
「…まぁ、そうですね」
…そんなピンクの物体にその言葉は当てはまらない気はするんだけどね
「とりあえず食べてみたらわかりますよ。美味しいか不味いか」
人差し指を立てて、にこっと笑えば、アマさんは首をゆっくりと縦に振り、そのままピンクの物体を口に運んだ
―バキッ、ゴキッ
「…」
アマさんが口を動かした瞬間に奏でられた破壊音。
そのもとはもちろんピンクの物体で
「…美味しくないです」
ぺっ、とアマさんが破片を吐き出したとき、勢いよくドアが開けられた
そこには通常道化師スタイルなメフィさん
「アマイモン!お前、今何を食べていた」
「それです」
アマさんが指差す先にあったのは、メフィさん専用のゲームコーナ
メフィさんはそれに気付いた瞬間に絶叫した
「私の特注メフィストピンクのコントローラーがぁぁぁぁあ!!」
うわぁぁ、と崩れ落ちるメフィさんと対照的に次の物をかじり始めているアマさん
「次はこれにしてみましょうか。イタダキマス」
そしてまた、メフィさんの絶叫が響いた
ちょっと待て!!
(なぜ特注ばかりを食べるんだ!)
◎JUKE BOX.
20120125
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主人公空気\(^p^)/
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