にゃんにゃん




「臨也くーんっ」

「ん?どうしたの」


やけに機嫌良さそうに笑う名前。

こういうときの名前は大抵ろくなことを考えていない

後ろ手に何かを持っているあたりで、もう怪しい


「これ、着けて!」

「…誰が?」

「臨也が!」


名前が手に持っているのはふさふさとした真っ黒な猫耳のカチューシャ

全くどこからこんなの手に入れてきたんだか…


「臨也は絶対に黒猫耳似合うよ?」


だから、ね?と黒猫耳を俺に差し出してくる


「嫌だ、」

「お願い!着けてみてよ!」

「だから、…いや、いいよ。それ貸して」


…いいこと思いついた


「本当に!?」

「うん」


きらきらと目を輝かせる名前からカチューシャを受けとる


「名前ちょっと目瞑っててくれるかい?」

「?うん」


名前が目を閉じたのを確認して、俺はにやりと口端を上げた


「いいよ、目開けて」

「…ん、あれ?」


目を開けた名前はきょとんとして俺の頭を見つめる

それもそのはず。俺の頭には猫耳がついていないから


「あれ、臨也猫耳は?」

「そこについてるよ」


俺が指差す先を辿って名前はみるみる顔を青くする

…面白い


「ちょっ、なぜ私についてんの!?」

「結構似合ってるけど?」

「違う!!自分がつけてても楽しくない」

「それは俺もだよ」


名前の首にそっと手を添えて、にやりと笑って見せた


「首輪と鈴もつけようか?」



―にゃんにゃん

(猫耳に萌えたい)

オチ無い
20120122

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