質問します




「ねぇ、夏目。質問してもいいですか?」


帰り道、名前はいきなりそう言った。

名前は結構突拍子のないことをするから、いつものそれだろうと思って付き合うことにした


「いいよ。」

「ん、じゃあいくよ…」


それから始まる名前の質問。それは簡単なものだった。

七辻屋の饅頭は好きか、とかニャンコ先生は可愛いか、とか…

不思議とそれが楽しくて仕方なかった


「それじゃ最後の質問ね」

「あぁ。」


もう最後なのか、なんて思って聞いていただけど名前が紡いだ言葉に思わず固まってしまった


「私が夏目を好きって言ったらどうしますか」


―質問します

(答えはきっとひとつだけ)

20210203

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